Safari 3がWindowsにもたらす物

なんてたいそうな題名ですが、大したことはありません。Windows Vistaでは、今まで、Windows GDIがあんまりちゃんとやっていなかったカラーマネジメント周りがかなり改善されています。とはいえ、カラーマネジメントを有効にする方法は従来とかわらず、とりあえず、アプリケーションは、GDIのDCに対して、SetICMModeを呼ぶか、あるいは、GDI+ならば、Graphics::Graphics(HWND,BOOL)を呼んでおけば、少なくともsRGB相当の処理はされていることになるわけです。ただし、GDI+では、画像ファイルをファイルから読み込んだりする場合には、その処理はほとんど自分で行う羽目になるんですけど・・・それはさておいて。また、SetICMModeですが、やっぱり、若干の癖があるので、利用には要注意な部分もあります。

で、ここで書きたかったのはそんなことではなくて、Windows Vistaではカラーマネジメントが強化されているにもかかわらず、残念ながら、IE7は蚊帳の外です。全く以て、何もやってくれる気配がありません。よもや、Firefoxなんて、カラーマネジメントなんて一切気にしているご様子もなく。確かに、Webでは、Webセーフカラーなんてものが定義されているぐらいで、色が正しく出ることを前提にするのはおかしいのですが、それでも、Webで自由な情報発信が出来るようになったこのご時世、美術鑑賞などもWebで身近になって来ていることは事実で、Webで見ていたモナリザが本来の色とは全然違うなんて事は普通に考えられるわけです。

ところが、実は、Windows版Safariですが、どうやら、Core Graphicsはちゃんと移植されているらしく、色の再現性にはそれなりに気を遣われているようなんですよ。これはかなり良いことです。ちなみに、Is your system V4-ready?にあるHTMLやPDFを見ると、へぇという程度には色管理の重要性が分かると思います。まぁ、この例はかなり極端なんですけど、それでも、他人の撮影した空の写真が紫なのか、青なのか、それとも実は曇りなのか気になったら、色管理についても少しは身近に感じれるようになったということです。